「不良生徒と不良教師」

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きょうはクラス会、中学時代の仲間と10年ぶりの再会だ。

10年前、卒業式も近い中学3年の昼休み
「木ノ下ーッ!」と呼ばれて
そっちを見ると藤岡がふらふら歩いてきた。
「仲島がさ、こんど泊まりに来いってよ」

仲島先生は古典の女教師で俺たちの担任。
俺も藤岡も不良でずいぶん困らせた。
タバコを吸ったのが見つかった時、保健室に呼ばれてバットでお尻を叩かれたこともあった。
叱られてばかりいた俺に泊まりに来いというのが不思議だったが、
悪い子ほど可愛いという心理かもしれないと思った。

先生には娘がいて、ときどき学校につれて来ていた。
静子という小学校5年くらいの愛嬌のいい子でみんなで可愛がったが、
どういう訳か不良の藤岡に一番懐いていた。
藤岡は皆より少し大人びていて、入学式の日に番長を倒した猛者だが、弱い者に優しいところがあった。
片親で育った静子は藤岡に父親を感じていたのかも知れない。
藤岡は静子に会いに先生の


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