遠距離恋愛している間彼女が喰われる話 4
2014-10-03
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「はぁ・・・・。」
ため息をつきながら自分の部屋でアルバイトに行くための準備をする果歩、鏡のまえで身なりを整える。
鏡に映る自分の顔は前より少しだけ痩せて見えた。
この2日間まともな食事を摂れなかったのだ。摂れなかったというより、ごはんが喉を通らなかったというべきか。
あれから2日間、果歩は大学とアルバイトを休んでいた。
友哉の携帯に電話したあの夜は、涙が枯れてしまうほど泣き続けた。
次の日、大学に行く時間になっても、体と心が重く感じてとても行く気にはなれなかった。
知子は心配して電話を掛けてきてくれた、果歩が涙声で『大丈夫だから』とだけ伝えると『大丈夫じゃないでしょ』と言って、その後果歩のアパートまでケーキを買って持ってきてくれた。
その時の知子はとても優しくて、一生懸命果歩を励ましてくれた。