千円札

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2007-08-03

昨日、親父の七回忌だった。 

うちは本当に貧乏でさ、商売やってたんだけど、

つぶれてシャッターがおりてる店がほとんどの寂れた商店街の隅っこに店があって、

それでも「店で待っていてもお客は来ない」って

両親は毎日毎日朝から晩まで注文取りに走り回ってた。 



俺は五歳下の妹と二人兄弟で、

小学生の頃からいつも二人で夕食を作って遅くまで両親の帰りを待ってた。 

小学生の料理なんてうまいはずはないけれど、

親父は「お前たちのカレーはすごくいい味だ」ってほめてくれた。 


明るい家族だったから、貧乏でも楽しかった。 

休みの日には、大きな鍋とインスタントラーメンを持って海に行って、

たき火をしてラーメ

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