淫夢くん
2013-05-04
「おはよう」
毎朝6時に起床し、檻の中のペットに声をかける。
その動物はイタチ、ハクビシン、スローロリス、いずれの動物とも似ているのだが、はっきりとしない。近所でさまよっていたところを保護し、今も飼育しているのである。
あるビデオを見てそっくりの動物が現れたことから、「淫夢くん」と名づけた。外性器もはっきりしているので、オスであろう。
彼との1日の始まりは、なんと言ってもスキンシップである。私は手始めに彼の脇をくすぐると、こぶしを上げるかのように前足を上に突き出すのである。
次におなかの辺りをまさぐると、なんとも気持ちよさそうな表情を見せる。
そして、今にも直立しそうな外性器をまさぐってやると、
「ヴォー」
と声を上げるのである。本当に気持ちよさそうな声だとわかる。
淫夢くんに朝ごはんを与える。いつも決まって食べるのは草である。
淫夢くんは幸せそうに草を食べるのである。本当に草が好きなのだと思う。
出勤の時間になる。私は名残惜しそうに彼の外