私が愛したギターの先生

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2015-08-25

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あれは今から23年も前のことです。
京都府の阪急沿線の某駅近くにギター教室がありました。
その先生との、2度だけの愛の記録です。

彼には別居中の奥様と7歳になる娘さんがいました。
そうです、先生と私は許されぬ関係だったのです。
ギターを習っていた私にとって、彼は私の全てでした。
彼も私に好意を寄せてくれていました。

2人で食事をしたり、コンサートに出掛けたりと、楽しい日々は駆け足のように過ぎていきました。
彼は私より13歳も年上でしたが、私にとっては初めからたった一人の男性でした。
あれほど燃え尽きた恋は、もうニ度とないでしょう。

彼の6月の誕生日には、40本の赤いバラを抱いて教室を訪れました。
恋に恋をしていたのかも知れません。
いや私もそのとき、すでに27歳でしたから、愛に恋をしていたのでしょう。
あんな愛は一生に一度で十分です。
そう、たぶん私は燃え尽きてしまったのでしょう。


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