大好きだった父の舌
2018-06-02
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父との思い出です。
私は1人っ子で、父には溺愛されていました。
父は単身赴任で、たまにしか家に帰ってきませんでしたが、とても優しくて、いつも遊んでくれて、一度も怒られたことがありません。
見た目も若く、仕事が出来る男という感じで、とても格好良かったと思います。
私もそんな父のことが大好きで、父が帰ってくると1日中、父にまとわりついていました。
母は普段1人で子育てをしているストレスもあったのでしょう、いつも怒られていた思い出があります。
父が帰ってくると、子供心にも母に対してものすごいライバル心を抱いていて、“父を独り占めしたい”といつも思っていました。
それは恐らく母も同じだったのではないかと思います。
父がまた赴任先に戻ると、母の私への当たりがいつも以上に厳しくなったからです。
ある時、私たちは親子3人で川の字で寝ていたのですが、夜中に目を覚ますと父と母がいませんでした。
耳を澄ませてみると、なにやら母の泣き声のような声がします。