死の淵から その4 -諒子-

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2013-08-24

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その夜も私は昨夜の恐怖を忘れられず、眠りにつこうとすると思い出され悪夢に苛まれていました。
夫の背中にすがりつき必死に耐えていると、あまりの疲れに次第に眠りにつきました。
いつものように目覚まし時計が鳴ると私はびっくりして飛び起き、あたりを見回しここが寝室であることを思い出し、一人胸をなでおろすのです。

夫と子供を送り出す間は忙しく、なんとか思い出さずに済んだのですが、一人になるとまた思い出され、仕事に行くことなど考えられなくなっていました。
そんな時、電話が鳴り、恐る恐る取ると店長からでした。

店長は昨日の様子から無理であればしばらく休んでいいと言ってくれ、私は電話口で泣きながら「ありがとうございます」と繰り返すのです。
また一人になるとあのときのことを思い出し、恐怖と悲しみと、最後は男達のもので達してしまったという事実が夫に対する罪悪感となって私に重くのしかかるのです。

その日の昼ごろ私を心配した店長が訪ねてきてくれました。
店長は私が何をされたのか分かって


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