コスプレ好きなオタクな妹・第7話[完]
2020-11-20
この体験談は約 24 分で読めます。
引越しの日、殆どの荷物はあらかじめ郵送してしまったので、俺は殆ど身一つで家を出て行くことになった。
母は朝から俺に持たせる弁当を作ってくれ、父は思いのほかやることがないらしく、不用意にウロウロしては妹に鬱陶しがられていた。
前日、妹は俺の部屋に最後の『お泊まり』に来た。
俺の布団もベッドも既に送ってしまったので、俺は滅多に使わない親戚用の布団を床に敷いていた。
「お兄ちゃん、Y香ね、将来は洋服関係の仕事か、学校の先生になりたいの」
「洋服って、コスプレじゃなくて普通の服のか?」
「うん、コスプレ関係の仕事はしたいけど、そんなに会社があるわけじゃないし。でも、洋服関係の仕事して、普通の服くらいの衣装とか作れたらいいなって思ってるけど」
「学校の先生ってのは、何か教えたい教科とかあるのか?」
「教科っていうか、自分たちくらいの歳ごろってさ、色々悩み事とかあるじゃん?そういうのの相談に乗ってあげられたらなぁって思ってさ」
「ふぅん、いいやつなんだな、お前」