♫ かごめ、かごめ ♫
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秋の豊かな稔りが、村々にもたらされる。田畑を造り整え、耕し、種を蒔き苅る、村の共同作業への新たな働き手として、守り神様が子宝を授ける。この村の宝(子宝)も稔りと同じ、守り神様の縁により授かるもの。村に働き手が絶えるのは恐ろしき。ことの作法守り伝へ継がねば、村は生き延びられぬと知る。守り神様より授かる村の宝なれば、男親など誰もわからぬ差しつかえ無し。
とり籠や鳥卵にみたてられて、おさな子らにわかりやすく。数人の男女児が和(わ、環)になり、手をつなぎ唄う。中でかがんだ女児が腹の胎児演じ、手で目を暗くす。守り神様の縁により子宝を授かる作法を遊び、学ぶ。その横で共同作業に集中する大人ら、気にも留めず、時おり見守るのみ。初潮が過ぎたる少女ら、精通を体験したる少年ら、もはや働き手に採られ、遊びの和に加わらず。すでに作法あまた演じ尽くしたる少年少女ら、なお男女のことを為すに、ところ相手選ばぬ。
(かごめ、籠女=懐妊)