ア ズ キ
2008-08-01
それは私と弟が近所の神社でたくさんのアズキを拾ってきた時の悪夢である。
家に帰った私は母にまとわりつき、アズキをいっぱい拾ったので煮て欲しいと頼んだ。
母は着替えをしながら「じゃぁ鍋にお水を入れて、アズキを浸けて置いて」
少し鬱陶しそうにそう言うと、さっさとお風呂場に行き、
お風呂を洗い出してしまった。
私は言われたとおり煮物の鍋に井戸水を汲み、袋のアズキを全部入れ、
また母のまわりをうろついた。
「神社にね。いっぱいあったよ」そう言う私に母は「あんなところに?」と
驚いた。「うん。お米の裏にね落ちてたの」
「へぇ・・・でも、黙って入ったら神主さんに怒られるから、
もうしちゃダメだよ」どうやら母もあそこには米があるので、
おめでたいアズキがあっても不思議じゃないと思ったらしい。
「早く