もしも車が話せたら 霊柩車編

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2008-08-12

546 :霊柩車 :02/09/17 13:47 ID:3sJ4uJlW
可愛がってくれた社長が倒れて、会社も潰れ、俺は転職した。
運良くVIPにゃならずに済んだが、屋根剥がされてド派手な御輿の飾りつけられた時は
そりゃ驚いたもんさ。今となっちゃこれも悪くはねーがな。
死体運搬行にゃ不況もクソもねーからよぉ。今日も俺は葬式の手伝いさ。
市営だからメシもマズいが運ちゃんも焼き場のにーちゃんも俺を可愛がってくれるから
特に不満はねーな。
ただなあ…別れに立ち会うのは、人情深い俺には少々辛ぇ仕事だな。

やってきたのは山際の小さな家。ひでーな今にも崩れそーじゃん。
「やっと来たか運送屋」
おう待たせたな。にしてもこりゃ…おい軽トラのじいさんよ、随分寂しい葬式じゃねーか。
「仕方あるまいさ。身寄りの無い独居老人の最後なんざこんなもんさね」
参列者も…おいおい何人いるんだよ。よく俺なんか呼べたなおい

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