最後の電話相手3

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2004-08-20

生徒会は終了。気が楽になった。
しかし、生徒会が終ったからといって、ユキと復縁できるほど世の中は甘くない。
ユキにはすでにタカオがいる。俺の出る幕はないのだ。

高校受験の勉強のために、塾に通っていた。自転車での通勤である。
勉強の甲斐あって、レベルの高いクラスに移動することに。
その教室には、あろうことかミキコがいた。
しかし、会話をする気はない。

冬。寒かろうがなんだろうが、塾は開かれる。
さて、帰ろうとして自転車置き場に向かう途中で、ミキコに呼び止められた。
「あのさ―――」
「なんだ。」
「いや、方向一緒だから、一緒に帰ろうと思って。」
どこの口がそんなセリフを吐くんだ、と言い出しそうになった。
しかし、こらえる。
よくよく見れば、ミキコは美人である。
今までは、その醜凶悪な性格のせいで歪んでみえた表情も、綺麗に整って見えた。
寒さで顔面の筋肉が麻痺

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