最後の電話相手4(ラスト)
2004-08-20
クスリ、と片仮名で表記してあるのだから、風邪薬や胃薬や座薬ではない。
麻薬なのだ。
やっとのことで、俺はユキに電話をかける。
「クスリを買えって、どういう意味だよ!?」
『えっ?買ってよ。』
「馬鹿言うな。犯罪じゃないか。」
『あははは!あいかわらずカタいんだね~!あははははは!』
その笑い声は、狂気としか思えなかった。
まさか、すでにユキは麻薬を………
「お前さぁ………まさか、クスリやってないよな?」
恐る恐る尋ねる。しばらくの沈黙。
『ううん』
「ううんって!お、おい!どっちなんだよ!?」
『だから、ううん』
「やってるのか、やってないのか!?」
そして、小さな声で返事が返ってくる。
『やってるし。』
―――「し」、じゃねえよ馬鹿野郎!
「今すぐやめろよ………」
『ごめぇん!さっきやっちゃったばっかし!あっはは