幼馴染の由美
2010-10-02
結婚前夜。
幼馴染の由美と6年の交際を経て、ようやく結婚することになった拓哉。
二人の思い出のアルバムを見ながら感情に浸っていると、突然、由美から電話が入った。
彼女は終始泣きじゃくっていてうまく話せなかったが、彼女の言葉を要約すると、
「今結婚することは、2人の人生にとってベストではないの。
ごめんなさい」
ということだった。
頭が真っ白になった。
もともと気の変わりやすい彼女ではあったが、今回に限っては到底許される話ではない。
結婚式には何百万という費用を費やしており、親戚や友人、会社の上司など、百人近い人を招待している。
いや、金や世間体の話ではない。
僕は、必死で説得した。