昔のこと

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2020-12-07

記憶が美化されているかも知れないし、あやふやなところもある。
辻褄合わせに、話に脚色も入っているだろう。
それでも書こうと思う。

今から30年ほども前の話である。
東京の大学に進学するため、地方から上京することになった。
高校までは住んでいたところは山や川が多く自然豊かなところであった。
山で栗をとったり、川で鮒を釣ったりして遊んでいた。
電線に止まったスズメの鳴き声で朝起きたり、夜は夜でカエルの大合唱が聞こえる、
そんなところに住んでいた。
しかし、東京首都圏は殺風景なところで、
どこに行ってもコンクリート、アスファルト、車ばかりで
凛とした葉の瑞々しさや水の冷たさを感じることはなかった。
ちょっとしたカルチャーショックだったかも知れない。
大学では、淡々と進める無味乾燥な講義を受け、人間味の無いつまらない授業を
義務的に受けていた。
大学の同級生は、いかに自分が優れているか偉いか自

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