終電
2012-03-27
僕の家から会社までは、小さな私鉄の電車で約30分です。
都会では考えられないでしょうが、行きも帰りもほとんど座って通勤しています。
その電車で帰宅途中、無気味な出来事を体験しました。
その日、僕は部長の誘いで飲みに行き、12時前の終電にようやく間に合いました。
タクシーで帰ると1万円弱かかりますから、
とりあえず電車にのれた事でほっとしながら、座席に腰をおろしました。
田舎の事なので、終電といっても静かなものです。
どうやらこの車両には、僕ひとりのようでした。
僕は足を前の座席にのばすと、酔いのせいもあって、すぐに居眠り始めました。
何分くらいたったでしょうか。僕は、小さな声で目をさましまた。
くすくすと笑う声は、どうやら小さな子供と、若い母親のようです。
子供「ねえ、この電車もよくのったよね」
母親「そうね。けんちゃん、電車すきだったものね」
子供「うん。