婆さん「あんれえ帰ってきて下さったん」
2009-09-23
昨年の夏休みの話
会ったこともない遠い親戚の葬式。親父が出席するはずだったんだけど、
どうしてもいけなかったので俺が代わりに出席することになった。
新幹線乗って田舎町へ。
周りも見たことない人しかいないので、重い空気に沈鬱していた。
葬式が終わり退出しようとしたとき、出口で見知らぬ婆さんに突然腕をつかまれた。
けれども、つかんだきり何も話さず目を丸くしているだけ。
かなりの高齢だったのでぼけているのかと思い、何でしょうかと質問すると、
○○さん?○○さん?としかいわない。やはりぼけているのだろうかと思い、
周りをみても誰も知り合いがいる様子にない。この人も俺と同じく遠縁のひとらしかった。
婆さんは俺を見ながら「あんれえ帰ってきて下さったん、まっとっ…」と黙り込んでまたしばらく動かな