サークルの大学生と 肆
2009-01-25
7
アヤの部屋でキスをした後は、
二人とも何となく吹っ切れたような、
さっぱりとしたような雰囲気になった。
例えてみれば、引越しや大掃除をしたような、
念頭にあった懸念が解消されたような、そんな感じだった。
二人きりで部屋の中で、となれば、
そのまま肉体的な方向に進みがちだが、
それは、どちらの心にもなかったように思う。
そうした欲求を持つほど、
俺達の間に愛情というものは育ってなかったのではないか。
二人とも捨てきれない
己の感情を振り払うのに懸命だった、と俺は結論付けている。
頼んだピザを食べ終わって一時間もしたら
雪が小降りになってきたようなので、俺は帰り仕度をした。
アヤの部屋にいたのは、三時間程度だった。
それから、
すぐに大晦日が来て何事もなく年を越し、冬休みが終わった。
アヤからは、一度だけ、