初日カバーの秘密

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私はマオ。c学二年生です。
ママのお父さんの兄を、私は「大爺(おおじい)」と呼んでいました。

私が年長さんの頃に、ママが離婚してから、私とママは大爺の大きな平屋の一戸建てに住んでいました。

大爺は自分で冗談っぽく「ゴーストライター」をやってると言ってました。
そのせいか、大爺の広い部屋は本がいっぱいで、大爺はそこでいつも何か書いていました。
私はs学生になると、その部屋の片隅に勝手に自分の机を持ちこんで、勉強したり書棚の本を取り出して読んだりしていました。

大爺は、私が五年生の秋に突然旅立ちました。
私はその部屋を、大爺がいた時のまま自分の部屋にして過ごしていました。

c学二年生になった時、私は大爺の書棚の上を眺めていて、不釣り合いなものに気がつきました。
それは「おかき」の入っていた大きな四角の缶でした。私は脚立を持ってきてその缶を引っ張りだし、フタを開けました。

(あっ……)
中には郵便の「初日カバー」がびっしりつまっていました。
特別な郵便切手


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