一夜

開く
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入社してもうすぐ1年、私は池袋から大手町の商社へ丸の内線で通勤してる。
その通勤で
営業部の美奈子と知り合う。彼女は私より2歳年上の24歳大学時代演劇部にい
たので私と話があい、たまに一緒に食事をした。私は学生結婚でいま妻は出
産の為に田舎の仙台へ帰ってる。
5月の雨の強い金曜日の夜、食事の後奈美子からまた酒を飲みに行こうと誘わ
れる。私も独身中なので応じた。バーから出た時彼女から私のマンションに
寄って行ってと誘われる。いつもの奈美子と違う。一人で帰せないほど泥酔
してたので部屋まで送る。
部屋で彼女のコートを脱がせストーブをつけ彼女が落ち着いたのを見て帰ろ
うとしたら彼女に手を掴まれる。「私を抱いて、お願い」大きな目から涙が
とどめなく溢れる彼女を見て私は抱きしめてやるしかなかった。
「抱いてくれないと私生きてないかも」奈美子は真剣な顔して言う。  私
は長く抱きしめた後理由を知らなければ・・・と


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