働けなくなった僕の代りに、嫁がレンタル妻を始めました

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「それって、家政婦とは何が違うの?」
僕は、嫁に質問した。嫁が提案してきた話は、僕の知識では一発で意味が理解出来なかった。

僕が職場の人間関係で心を病んでしまったことで、経済的に苦しい状況になってしまった。僕の実家も嫁の実家も色々と助けてくれてはいるが、将来のことを考えると気持ちは暗くなる一方だった。

そんな日々が続く中、嫁がパートをやめてフルで働くと言い出した。嫁は、IT系の小さな会社の受付のような事をしていた。そこそこ給料も良かったが、結局パートなので生活が成り立つほどではなかった。

嫁が提案してきた話は、パート先の社長さんが個人的に始めた事業で、レンタル妻というような内容のものだった。掃除洗濯はもちろん、食事を作ったり家事のいっさいをするという感じのものだ。ただ、日給が驚くほど高く、僕は戸惑っていた。

『うん。家政婦みたいなものだけど、本当の奥さんがするようなことも全部するって言う内容なんだ』
嫁は、少し言いづらそうに説明をする。
「全部って?」
僕は、まだ意味がわかっていなかった。


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