新地のちょんの間で初体験・中編
2019-12-28
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ガード下に赤提灯の明かりが煌々としている。
客は1人もいないようだった。
「こんばんはー。オッチャン、ラーメン2つとビールちょうだい」
慣れた様子で注文するサチコさんにならって、オレも用意された丸椅子に腰掛けた。
「なんやお姉さん、今日は彼氏と一緒かいな」
ラーメン屋のオヤジのからかいをサチコさんは笑って受け流した。
「そうやでー、可愛いやろ」
まず出てきたビールをコップに注いで、サチコさんはオレに渡した。
「えっ、オレ飲めないっすよ」
「1杯くらいいけるやろ。今日はお兄さんの記念の日やん」
小声でそう囁くサチコさんの顔が屋台の灯りに照らされて、なんとも言えない色香を漂わせているように思えて、オレは1人でドキドキしていた。
「あ、ハイ、いただきます」
自分のぶんを注いだところで、サチコさんはコップをオレのコップにかちんと合わせた。
「はいはい、かんぱーい」
「か、乾杯」
こんな風に