君の中でどちらが大きいかよく考えてごらん
2013-09-25
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TVでK1グランプリをやっていたその夜、オレは、Y子と五年間の歴史に終止符を打ちつつあった。
事の発端は、彼女の告白から始まった。
「彼と寝たの・・・」
・・・いやあ、ある意味、K1グランプリより“リアルファイト”です。
ちなみに『彼』とは、Y子と今現在も付き合ってる彼氏のことで、当時、二人が知り合ってから1ヶ月経ってなかったんじゃないかと思う。
知り合って一ヶ月足らずの男に、彼女を寝取られた甲斐性無しって言うな!
色々な思いを込めて、オレは言った。
「彼のことが好きなの?」
黙って頷く彼女。
「じゃあ、別れるか」
敗者は去るのみ。
オレは断腸の思いで呟いた。
「でも、あなたの事も好きなの。どちらかなんて選べない」
そう言って彼女は泣き崩れた。
(・・・いや、泣きたいのはこっちだよ、Y子さん)
だいたい、五年間付き合ってきたオレと、知り合って1ヶ月経ってない彼が、彼女の中で同格な時