口止め工作

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2017-04-26

部活を終えて帰宅すると、リビングで妹が友達とiPadで動画を見ていた。
時計を見ると既に午後八時を回っている。
妹の希恵は時間などお構いなしの様子だ。
こんな時間までまずいんじゃないか……まだ中学二年生だぞ。
「ただいま」
「おかえり、晩ご飯カレーあるよ」
今日は両親がいないのだ。
明日は法事があり、仙台にある母の実家に一泊で出かけてしまっているのだ。
「ああ、そんなことよりお友達、帰ってもらいな」
「いいの!亜沙美ちゃん今日泊まるんだから」
ソファに寝転んだ紗英は、ホットパンツから伸びる足をばたつかせてはしゃいでいる。
俺は困惑しながら妹の友達、亜沙美ちゃんに視線を送った。
いつまでも子供っぽい妹に比べ大人びた表情の亜沙美ちゃんは、少しばつが悪そうに会釈した。
ソファで勝手気ままに振舞っている希恵にiPadを見せるように持ちながら、正座している。
この子もホットパンツか……子供たちの間で流行ってるのか?

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