「男の肌‥匂い Ⅲ」
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「匂い Ⅲ」
去年秋から このブログを始めて、女房とのことを振り返る内に ほかの方のブログも読み、彼Kとのことを思い出して 自分がバイであることを認めざるを得なくなりました。
そうすると思い当たるのが 今迄記憶の底に隠れていた過去の男との接触の記憶です。と云っても 大した深い関係では無いのですが、大学までの学生生活での バンカラでオープンな、〝マスの 飛ばしっこ〟みたいのは 別にしても、何か 私の身体に滲み付いた〝バイの 匂い〟は、受けたイタズラのほかに こんな甘酸っぱい記憶もあります。
小雪のチラツく 宿直の夜のことでした。宿直は 技術屋と事務屋が一名ずつですが、事務屋が電話番なのに対し 技術屋は、作業情況の巡視と 製品サンプルの採取の立会いがあります。その日の泊まりの相手は 会社に入ったばかりの若い子でした。私が二十歳を越え 彼が十代の終わりです。彼は東北生まれの 色が白く痩せていましたが肩幅はある、今で云えばショタ風な 額に長い黒髪が掛かる長身の子でした。愛想の好い子で 私が見回りに出ると云うと、〝じゃぁ 布団敷いときますから…〟と云います。