新任女性麻薬捜査官の苦悩
2016-08-06
序章:女性の人権を守る使命
彩香は警察官として任用されて4年目の25歳。女性の人権を守る職業に就きたいと志し警察官になり、小さな派出所での勤務を3年続けた後、今年から麻薬取締の特殊チームのメンバーに抜擢された。異例の出世の早さだが、麻薬取締チームに必ず1人は女性刑事を入れる規則があり、女性警官の絶対数の少なさと派出所での優秀な勤務査定が評価され、彩香が抜擢されたのだ。
彩香の上司「君が念願していた女性の人権を守る仕事だよ。麻薬捜査で女性被疑者の身体とかを男性刑事だけで調べたんじゃあ問題だからね。しっかり頼むよ。」
女性の人権を守る仕事ができることに希望を膨らませる彩香。
しかし、配置転換から半年。女性の人権を守る仕事とは何なのか、彩香の心は暗く沈み始めていた。
第一話:強制捜索
10月某日、駅前繁華街の片隅にある小さなバーの店主が客との間で麻薬取引をしている疑いが強まり、裏付け捜査を進めた結果、この日の深夜営業終了後に家宅捜索に踏み切ることとなった。
捜索チームの