引っ越ししてきたころ
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私はいく美、4歳でした。
私とパパとママは、春に新しい一戸建てのお家に引っ越ししました。
新しくできた街で、駅は出来てたけどスーパーとか学校幼稚園など、まだ出来てませんでした。だから私ん家も含めて数軒しか住んでる家がありませんでした。
だからパパとママがお仕事に出たあと、私は新しいお家にひとりで過ごしていました。
ひとりで過ごしていても、パパとママが通販で頼んだもの(たいてい新しいお家のインテリア用品でした)が宅配便で毎日何度も届くので、ピンポーンが鳴ると急いで玄関に駆けつけていました。
大型連休が過ぎたころのある日、ピンポーンが鳴って急いで玄関に駆けつけてドアを開けると、若い男のひとが立っていました。男のひとは言いました。
「ママ、いる?」
「ママは……いません。」
「えー、ママに頼んでたのに困ったなぁ……」男のひとはしゃがんで、私に顔を寄せました。「お嬢ちゃん、ちょっとこっちへ来てくれる?」
私は男のひとについて、家の駐車スペースにまわりました。
私の