リザードマン
2008-12-12
妹のミリーがさらわれた。
1月前花を摘みに行って、それっきり帰ってこないのだ。
村のみんなは『証拠がない』の一点張り、でも犯人は誰の目にも明らかだ。
ここ数年の抗争で何度も衝突したリザードマン…
あの日、妹が出かけていった野原はリザードマンの巣に近く、危険だから近寄るなと何度も忠告していた。
現場には足跡まで残されていたのに…
村人たちは、ようやく休戦したリザードマンとの間にいさかいを起こしたくないと、見てみぬフリを決め込んでいる。
だから…
私は無謀と知りながら、一人で連中の巣に向かった―
「ああ、やっと来たか。あんまり遅いんで、もうこいつで我慢しようかと思っていたところだ。」
玉座の間、ひときわ大柄なリザードマンが、縄でがんじがらめにされた少女を掴み上げる
それは紛れもなく一月前に姿を消したミリーだった
「くっ、妹を離しなさい!」
こっちの武器は気休めに毒を塗っ