キスもしたことのない女の子の口で…

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2008-11-03

531 :水底の邦:2008/10/19(日) 21:02:36 ID:DV4988ft
 十月初旬の、まだまだ強い陽射し下で、スコップを使うこと一時間。下着まで汗みずくに 
なりながらも、睦月亮佑はついに目当てのものを掘り当てた。 
「お、今刃先に何か当たったぞ」 
「本当?……あ、これこれ! 私達のタイムカプセル!」 
 ボロボロに赤錆びた、クッキーの空き缶。当時の頑丈そうな見てくれとは、随分と変わり 
果ててしまったけれども、それは間違いなく亮祐達が埋めたものだった。 

「ふぃー……」 大きく息を吐きながら、亮祐はへたり込むようにしてその場に座った。すると 
自然に、くつくつとした理由の無い笑いがこみあげてくる。 
「はっは、何だ何だ。本当に出てきちまったよ」 
「すごいわ。信じられない。絶対見つからない思っていたのに」 

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