私の住んでいた地域には『夜這い』の風習があった
2014-11-07
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東京でオリンピックが開催される直前の夏休みの事だった。
都会ではオリンピック特需とかの影響で、老若男女が盛り上がりを見せていた頃、私の住んでいた地域はライフラインは電気だけで、どこの家庭にもテレビすらなく、戦前を引きずったままの田園風景だけが財産だった。
私は中学に上がったばかりで、未だ大人の営みどろこかオナニーさえ未経験で、夢精は経験していたが、毛も生えていなかったように記憶する。
その頃、2歳年上のガキ大将の先輩が居て、地域の中学生の7人しか居なかった男子を全員召集した。
その頃のガキ大将は腕力だけの暴れん坊ではなく、喧嘩も強いが知性的で難しい事をよく知っていて、小さな子供たちまでも面倒見ていた頼もしい存在だった。
その召集に参加した私は『夜這い』なる聞いたこともない単語を耳にした。
2・3年生は顔を耳まで赤らめて詳しい事を教えてはくれなかった。
ただ、その『夜這い』を翌週の金曜日に、隣の地域で夏祭りがあるので、その日の深夜に行なうから全員集まる事を命じられた。