借金で飛んだ社長の娘を匿って・前編

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2019-07-27

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俺の叔父はいわゆる街金融、マチキンをしていた。
手形割引や当座の開店資金の立て替えなどしていた。
俺は大学を中退してブラブラしていたから、叔父の手伝いで取り立てや手形交換作業などしていた。
叔父は暴力団とは関係はなかったが、取り立ては厳しかった。

融資先で、なかなか取り立てが難しい相手が何件かあり、その一つが求人情報ペーパーの発行会社の社長だった。
K国出身の社長はあまり儲かっていなくて、支払いが3回に分けた手形とかで経営が厳しいようだった。
社員もいなくて、小さな雑居ビルの隅のオフィスには、真っ黒に日焼けした中学生くらいの女の子が1人いた。
どうやら社長の娘らしい。
俺はよく取り立てに行くからその子とも顔馴染みになった。

ある日、叔父から携帯に電話があった。
どうも、その会社の手形が不渡りになったようで、「至急様子を見てこい」とのこと。
急いで車を飛ばして行くと、雑居ビルはかなりややこしい連中がウロウロしていた。


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