キミニヨバレテ 中編

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2009-07-19

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薄暗い部屋――――。

外は陽が高く昇っているが、窓から入る日差しはカーテンによって遮断されていた。
天井にはぼんやりと光るランプが一つ。

それなりに広く、壁には本棚がびっしりと並んでいる。
その中に本がぎっしりと詰まっていた。

部屋にあるテーブルにも本は積まれている。
その本に隠れるようにして読書をたしなむ者が一人。



どれくらいの時間が経ったのだろうか。
男はふぅ、と息をつくと本を丁寧に閉じ、机に立つ塔をまた一つ高くする。

その後しばらくは椅子に凭れ掛かるようにしていた。

何を思ったか不意に立ち上がり、窓からカーテンをずらす。
それと同時に入ってきたのは海に沈む赤い夕日。

男は目を細め、沈ん

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