国益をいちばん損ねたのは誰か?

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2010-11-16

国益をいちばん損ねたのは誰か?=中原圭介
【コラム】 2010/11/15(月) 22:52

  鳩山前政権時代に普天間基地の移転問題がクローズアップされました。私は、その時の政治家や国民の反応を見て、日本人には「安全保障は経済問題である」という視点があまりにも欠けていると感じました。

  日本が戦後に急速な経済成長を遂げることができたのは、日米安保体制のおかげで、戦争や紛争に巻き込まれるリスクを負わずにすんだからです。外からの脅威を心配することなく、経済発展にだけ集中することができました。その経済効果は数百兆円レベルではきかないはずです。

  日米安保があるからこそ、日本の軍事費が少なくすんでいることも忘れてはいけません。日本の軍事費はGDPの1%以下です。米国の軍事費はGDPの4%強、主要先進国は2.5%程度ですから、日本は国力のわりには軍事費が著しく少ないのです。

  この点でも、日本は米国から恩恵を受けていることになります。米国が軍事費を削減し、在

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