記念樹
2011-08-08
俺が子供の頃体験した話し。
俺が物心ついた頃から、うちの庭にはよく、女の子が入ってきた。
歳は10歳ぐらいで、ニコニコと笑って俺の遊び相手になってくれた。
両親が共働きだったから、一人で留守番することも(短時間だが)
多く、そんなときはいつもその子と遊んでいた。
女の子は両親には見えないらしく、「おねーちゃんと遊んでる」
なんて母親に言っても「どこにいるの?」って返事ばかり。
でもそんなのは子供にとってはどうでもいい事だったのだろう。
俺はあまり気にせず、そういうもんなんだと当時は思っていた。
女の子は決まって、庭の一本の木の近くで遊んでくれた。
木登りしてみせてくれたり、虫を捕まえたり。木陰で一緒に
昼寝したりもした。近所にあまり同世代の子供がいなかったせいもあり、