貧乏だったあの頃

開く
2007-03-26

子供の頃、父が飲んだくれだった我が家は極度の貧乏だった 
しかし明るい母は4人の子供とアル中の父を抱え朝は築地の魚市場、 
昼は貝類加工場、夜は寿司屋の店員と3つの仕事をこなしていて 
寝てる間に帰って来る、目が覚めるともういないの繰り返しで 
1週間のうち、貝類加工場が休みの土曜日の昼間だけしか顔を見る事が 
出来ない毎日だった。そんなある土曜日、母がまだ就学前だった私を 
野草摘みに連れて行ってくれた。普段、母と過ごす時間が無い私には 
春の野原で母と2人、つくしやフキを積んだ事が本当に楽しく嬉しかった。 

それから数十年が経ち飲んだくれだった父は他界し子供達も大きくなった。 
今では昔の苦労が嘘のような楽隠居生活を送

お勧めの体験談