ホテルフロント、長澤まなみ。
2022-02-23
長澤まなみは外資系ホテルのフロントで働いて三年。多忙な毎日を過ごしていた。高い身長に整った顔だち。ショートヘアーのホテルでも一、二の美人であった。
その日も常連の客からのクレーム対応で最上階の部屋に出向いていた。
「失礼します。山田様、如何されましたか?」
長澤まなみが部屋に入ると裸に腰にタオルを巻いた男が座っていた。山田と名乗る客は推定四十代。このホテルをいつも利用していて羽振りは良さそうだ。
「マッサージを頼んだのだが、もう予約でいっぱいと言われた。私はここの常連だぞ。融通は利かないのか?」
「申し訳ありません。本日はマッサージのご要望のお客様が多くて……。」
「それなら、あなたがマッサージをしてくれよ。腰が痛くて眠れないんだよ。客の注文は聞くもんだろ?」
少し考えてまなみは、「かしこまりました。私で良ければマッサージをさせていただきます。」と答えた。