国語辞典をネタに読書感想文
2009-10-20
俺がまだピチピチの中学生だった頃、夏休みの宿題で国語辞典をネタに読書感想文を書いてきた勇者がいた。
最低3枚書いて来いと言われれば、2枚+1行分で3枚分と主張していた我々だが、
彼は3枚目最後の行までギッチリと埋めて提出していた。
そんな彼の力作が担当教師の目にとまらないはずが無く、
名誉ある『生徒玄関前掲示板』に、他の優秀作品数点と共に張り出されていた。
彼の文章には、国語辞典をネタにしたとは思えない程の勢いがあり、
最初の数行を読んだ時点で、多くの読者が彼の描く世界に引き込まれていった。
まず、国語辞典の前書きについて率直な感想(ツッコミ)を入れ、
斬新な角度から著者の履歴をバッサリと斬り、
2枚目に至って、ようやく単語の解説に対する彼なりの意見が書き込まれていた。
その彼が最初に索引した単語は『愛』である。
恐らく彼