偉大な父親
2012-06-18
俺と親友Aは家が隣同士で、産まれた日も病院も一緒だった。生まれながらのライバルというわけだが、そんな設定にノリやすい俺は、5歳にして厨二病院に罹患した。俺とAは勇者かヒーローかよくわからんが、とりあえず地球を救うような何かものすごい使命を帯びて産まれて来た宿命のライバル同士だと思い込んでいた。
Aとは保育園も一緒だった。一方的なライバル心を燃やす俺にとって、身体測定は一大イベントだった。身長と体重がどれだけ大きいかがステータスだった俺は極限まで背筋を張ったりして努力したが、結局在園中は全敗だった。
しかし、小学校に上がると転機が訪れた。身体測定の項目が増えたからだ。
やってきた運命の日、俺は対抗心を極限まで燃やし、測定時には異常なほどに興奮していた。もちろん、俺の中では究極にまで小宇宙を高めた聖闘士のつもりだったが、当時は男女一緒に身体測定をする時代だったので、変に興奮していた俺は、別の意味で担任を困惑させてしまったかもしれない。
そして運命の結果発表…
俺は