不条理な世の中 (1)
2017-01-10
僕の名前は、山田さとる
18歳の、地味でうだつのあがらない高校3年生である。
高校生の3年間と言えば、世間一般的には青春を謳歌することのできる、人生の中のかけがえのない時間と考えられているのだろう。
しかし、そんな考えは全くと言ってよいほど現実的ではない。
青春を謳歌する者の裏には、少なからず泣きを見る者が存在する。
そして、残念ながら、僕という人間は自他共に認める後者側の泣きを見る方の人間である。
思い返しても、本当にこれまでの高校生活、僕は、誰がどう見ても青春を送っているとは言えない日々を過ごしてきた。
正直、青春なんてなくていいじゃないか、平凡な学生生活を送れていることが
後に青春だと気づく時が来る、などと考えている人も少なからずいるだろう。
しかし、実際には僕はそのような平凡な学生生活すら送れていない。
事実、僕は日々、