続・農家の嫁
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去年の冬辺りから、若者の姿は見えなくなった。
妻も、冬になり草刈作業もなくなったので、家に居る事が多くなった。
正月早々、祖父は体調を崩し入院した。
今年も田植えの季節がやって来て、忙しい毎日を送っていた。
私は、毎日田堀をする為、トラクターで田んぼに出掛け作業をしていた。
その頃だろうか?妻も出かける事が多くなった。
ある日、私がトラクターで田堀をしていると、山道を歩く妻を見かけ不思議に感じた。
妻は、池の方角に歩いていたので、”また彼らと・・・!”そう思い池の方を見たが、若者処か
人影は見えなかった。”何処に行くんだろう”私は気になって仕方なくなり後を追いかける事にした。
妻は、池を超え更に裏の山を登って行った。その方角には、近所のおじさんの田んぼが
幾つかある位で、他は減反で荒れ果てていた。私も山道を歩き林を抜けると、おじさんの田んぼが見えた。
田んぼには、おじさんが居て、トラクターを運転していた。妻がおじさんのトラクターに近づくとエンジン音が