もう母親にも妻にも戻れそうもない・・・その2
2014-02-22
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私は行こうか行くまいか考えましたが、昨日聞かされた携帯に録音された『あのときの声』のことを思い出して、言うことを聞くしかないと思い、村上君に言われた通り綺麗にお化粧をして、よそ行きの服装に着替えて出かけました。
9時半過ぎに駅前に着くと、ロータリーの一番端に村上君の車が停まっていました。
村上君の家は相当裕福な家庭らしく、彼の愛車はかなり高価なスポーツタイプの外車です。
窓をノックすると助手席に乗るように指で合図する村上君。
私は周りの目を気にしながら恐る恐る乗り込みました。
「昨日のことが忘れられなくてさぁ」
村上君は運転席から私の顔を覗き込むように言いました。
「えっ?・・わ・・忘れられないって・・そんなこと・・」
私は緊張で口の中がカラカラになり、上手く喋ることができませんでした。
村上君はそんなことを気にせずに車を出しました。
私は窓からの景色をぼんやりと見ながら、いったいどこに連れて行かれるのか?行き先を案じるしかありませんでし