THE・薄布

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2009-11-15

「ねえねえ、コスプレプリクラだって。撮ろうよっ。」
クミは目をキラキラさせながら健一に言った。

「ええぇ。俺は恥ずかしいから、クミだけ撮れば?」
二人はゲームセンターの角のプリクラコーナーで立ち止まった。
クミと健一は大学のサークルで出会い、やがて付き合うようになった。
平日の真っ昼間だが、今日はお互い講議がなかったのでデートをしていた。
付き合いはじめてまだ一ヶ月。
なんとなく初々しい、カップルだった。

「婦人警官だって。あっ、花嫁さんなんかもある。」
最近のプリクラは何かと進化していて、コスプレ用の衣装を貸し出している機械もあった。
もちろん更衣室ある。
クミは何かを選び、更衣室で着替えているようだ。
平日の昼間なので、人はほとんどいない。

カウンターの中であくびをしているスタッフが一人と、
みるからにフリーター風情で小太りの中年男が格闘ゲームをしていた。

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