金魚鉢の女 3

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 「へ~。先輩。AVみるんですか~。やっぱジャンルは人妻だったりするんですか」
 「いや。まあ。ひととおり」
 「素人なんかはどうですか」
 ドキッ。
 この娘はなに考えてんだ。
 ここはジャングルではないんだ。
 野生が目覚めてどうする。
 しかし答えは、
 「はい。素人物はよく見ます」
 と煩悩には勝てない自分がいた。
 今ではありえないような状況も十数年前の職場にはあった。
 ずいぶん寝てしまったようだ。
 気がつくと車の中だった。
 近くに止まった車のドアが開き、ルームミラーに写ったのは、薄青のサマーニットの上半身。
 ポニテの女だった。

 「素人なんかどうですか」


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