人妻、ゆかり
2008-12-12
膝に男の手が乗せられたが、ゆかりは何の抵抗も出来なかった。
向かいに夫が座っていて、彼の隣に裕樹がいる。
「裕樹君は、算数がどうも苦手なようですね……」
接客用なのか、少し甲高い声で男が言った。
「俺の息子だからかなぁ」と夫が苦笑いをする。
裕樹もつられて、はにかむような笑みを浮かべた。
「少し厳しい言い方をしますと、やはりこのままでは難しい。
苦手科目があるというのは、取りも直さずそれを他の科目で
フォローしなくてはならないということです」
真面目な表情でそう言っている男の指先が、ゆかりの太股を撫でている。
全身の毛穴から発汗しているように、体が熱い。
夫が気付くのではないか、と気が気ではなかった。