見た目も中身も大人びてた同級生・第2話
2019-07-24
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萌ちゃんに引っ叩かれて数日。
それまでまったく話をしなかった僕と萌ちゃんは世間話ができるまでの間柄になった。
クラスの連中は、なんであんな子供っぽい男子と萌ちゃんが仲良くしてんの?って思っていたと思う。
萌ちゃんは僕と話をしていると、とても楽しそうにしている。
学校でもかなりの美少女に好かれて、僕も悪い気はしなかった。
萌ちゃんの普段の声は低いんだけど、笑うと声が1オクターブ高くなって、それが聞けた日はなんか嬉しかった。
やがて僕と萌ちゃんは毎日一緒に下校するようになった。
僕が見上げて萌ちゃんが下を向いて話をする構図。
毎日何人かの生徒にからかわれたが、僕も萌ちゃんも気にしなかった。
ある秋の日。
僕と萌ちゃんは一緒に下校していた。
いつもはずっと萌ちゃんがしゃべっているのに、その日に限って萌ちゃんの口数が少なかったのが気になった。
「ねえ雄太君」
「ん?」
「今日、私の家に寄って行って」