ひとつ屋根の下

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2012-06-08

学校を卒業して、とあるゼネコンに入社した。 
今から約20年ほど前のことだ。 
具体的に言うと、500円硬貨が出回った年だ。 
最初本社で3ヶ月の業務研修があり、 
その後同期入社約80名は全国7ヶ所の各支店に配属となった。 

俺は大阪支店勤務を仰せつかり、ご他聞にもれず、 
現場配属となったわけだが、最初の物件は神戸の山奥の町にあった。 
その現場は始まったばかりで現場事務所もなく、 
向かいのアパートの一室を借りて仮事務所としていた。 
俺は吹田市にある会社の独身寮に腰を落ち着けて、 
月曜の朝に現場まで行き、 
平日は仮事務所のアパートに泊まり、 
土曜日の夜に寮に戻るという生活サイクルだった。 

そのうちプレハブの現場事務所がアパート隣の空き地に建てられ、&nb

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