ホームラン

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 うちの野球部には、ひとつの“ごほうびルール”があります。それは、試合でホームランを打ったら、マネージャーとエッチできるというものです。

 マネージャーはわたしだけしかいないので、必然的にわたしがエッチすることになります。すべては甲子園に行くため、とわたしも割り切っています。4番バッターの吉田君とは、もう何回したか分かりません。

 だいたいホームランを打つ人はいつも決まっているのです。でも、今日は、意外な人が起死回生の逆転ホームランを放ちました。“バント職人”と呼ばれる、2番バッターの鈴木君です。

 試合を終えて学校に戻ると、マネージャー室に鈴木君がやってきました。すでに、顔を真っ赤にして緊張しています。

「あ、鈴木君」
「あの……マネージャー……その」
「分かってるよ。大丈夫だよ。エッチしに来たんでしょ」
「……うん」

 鈴木君は硬直したまま、まったく行動を起こそうとしません。緊張しきった鈴木君の学生服やワイシャツを、わたしは一枚ずつ脱がせていきます。

「鈴木君、今日は頑張ったね」


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