作家をしている友達の母親に誘惑されて
2017-04-15
この体験談は約 3 分で読めます。
友達の母親は著述家でノンフィクション作家です。
私が彼の家に行くと、母親はいつも二階の書斎に閉じこもったきりで、一度も顔を見せることはありませんでした。
物書きというのがなかなか大変な職業だという事を、私は彼の母を見て知りました。
夫とは別居中で、事実上別れているようです。
私と彼とは大学時代からの付き合いで、社会人になって十数年が経った今もお互いの家を行き来する間柄でした。
ある日、彼の家を訪ねると、珍しく母親が私の前に現れました。
期日の迫った書き物に追われて徹夜が続き、やっと今朝、書き終えたとか。
その安堵と疲労感が混じり合って、彼女はとろんとした目で私を見ました。
「ごめんなさいね。いつもお相手もできなくて」
「大変ですね、作家業も」
「そうなの。ストレスが溜まっちゃって」
友達はその時、用事で外に出掛けていました。
「どうぞ、私にかまわず、お休みください」
「ありがとう。でもちょっと付き合って」