頑張れ私!
2009-04-25
大学帰りのプチ話。
その日の夜。
サークルで遅くまで残っていた自分は、最終の送迎バスで帰ることになった。
さすがに8時過ぎということもあって、バスの中はガラガラ。
乗客は自分を含めて5人程度しかいなかった。
運が悪いことに渋滞に巻き込まれ、駅に着くまでにはいつもの倍くらいの時間がかかってしまった。
ついてないなと思いながらバスを降り、駅に向かって歩き出そうとした、その時。
「あの、すみません!」
後ろからいきなり声をかけられた。
女性の声だった。
「え?」
振り返ると、1人の女の子がちょうどバスを降りる所だった。
見たことのない子だったが、送迎バスに乗ってたということは同じ大学の学生だろう。
髪はロングの黒髪。
服装はブラウスにスカートという、いたってシンプルな出で立ち。
なかなかにかわいい子だが、その表情は真剣そのもので、少し強張っているようにも見える。