続・限界集落

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「須田君、飲み方が足りんのとちゃう?ほら、もっと」
彼のグラスにジム・ビームを注いでやりました。
「須田よう、おまえ、そのオバンとやったんけ?」と谷口さん。
谷口さんが、またスケベで、しょうがないハゲオヤジ。
「まあ、ご想像におまかせしますわ。おれ彼女いますし」
「何言うてんねん。彼女は彼女や。据え膳は据え膳やないけ」
「そや、そや」とあたしも煽る。

そうして、ようやく、彼の口を割らせたのです。

台風18号が太平洋上で発達して北上するという情報があった日、佳代さんは
「こら、直撃するなぁ。去年は、お米、半分だめにしたから、今年はさっさと刈り取ってしまいたいなぁ」
テレビを見ながら言います。
おばあちゃんも、
「こうちゃんが来てくれてるし、てっとうて(手伝って)もうて、やってしまお」
「はい、是非手伝わせてください」
「ほな、あした、ジェーエー(農協)の野口さんに刈取機を軽トラで持ってきてもらうように電話するわ」


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